更新日:2021年8月11日 / 山田
2021年6月末で国債や借入金を合計した「国の借金」が、過去最高の1,226兆6,368億円になったとのことです。
コロナウイルスに関連する歳出や、増加する社会保障費を税収で賄えず、借金が増加しているとのこと。
国民1人あたりに換算すると、約992万円になる、とニュースに出ていました。
「国民1人あたり」とありますが、これは「国の借金」であって国民が負担するものではありません。
「国の借金」の中では国債が一番大きい割合を占めますが、3月末現在でいうと48%以上(約505兆円)を日本銀行が保有しています。
日本銀行は剰余金が生じると、一部を準備金、配当に回しますが、そのほとんどは国庫に納付されます。
(令和2年度の決算では1兆1,581億円が納付されています)
また、日本銀行の出資は55%が国です。
要は国が国から借金をしているのとほぼ同じような状況です。
国債の保有は日本銀行の他は、民間の銀行等、生損保会社、公的年金、年金基金と続き割合を多く占めています。
これも日本国内の企業等から国が借金している状況です。
国が国や国民から借金をして、税収でその返済をする、という堂々巡りです。
もちろん海外にも国債等は保有されていますが、約160兆円ほど。
日本が海外に保有している資産は約1,146兆円ありますので、大きな問題ではないと思います。
(海外に保有する資産から、海外への借金などの負債を引いた純資産は約360兆円あります)
よく言われることですが国民の借金、という言い方に疑問を感じます。