更新日:2018年9月26日 / 木村
木村です。
お久しぶりです。
最近は、どの診療科においても予約制を導入する医院が多く見受けられるようになりました。昔は初期コストが導入時の大きな壁となっていましたが、予約システムが日常化した現在では、待ち時間の解消やスタッフの業務の軽減・効率化等、得られるメリットが評価され、導入に前向きな先生が増えてきています。
これに伴い、病院・診療所に特化した「予約システム」も数多くリリースされています。どのシステムにしようか、導入時や再編時に迷われる先生も多いのではないでしょか。選ぶポイントも多岐にわたっています。
・順番予約をするもの、時間帯予約をするもの、その両方に対応できるもの。
・電話から予約するもの、インターネット予約するもの、その両方に対応したもの。
・今から何番目なのかが確認できるもの、待ち時間が確認できるもの。
・順番が近づいた時に通知してくれるもの。
・予約時に診察券番号が必要なもの、新患予約や初診予約ができるもの。
・複数の医師や科、診療内容に対応できるもの。
予約システムが既に標準化されつつある小児科や皮膚科等においては、ユーザーの中心層となる「小さなお子さんを持つお母さん世代」に対応し、スマホから利用しやすい仕組みが確立し、進化しています。
一方で、整形外科やリハビリ等を提供している外科クリニック等では、予約システムの浸透が他の診療科より遅れがちな印象です。
その第一の理由は、高齢患者への配慮です。最近では、電話予約が併用できるシステムを利用し、電話いただいたり窓口で声をかけていただくことによって、ネット予約と同じように予約を取っていただけるように環境を整え、予約システムを運用する医院の事例も見かけるようになりました。
もう一つの理由は、医師による診療ではなくリハビリのみを受ける患者さんや、診察後にリハビリを受ける患者さんが多いことです。これも、予約システムの進化により、複数の科や診療内容で予約を受け付けることができるようになったことで、これまでの壁が解消されつつあります。診察後のリハビリについても、時間帯を少しずらして予約できたり、診察の予約時間に合わせてリハビリの順番予約ができる等、独自の工夫で患者さんの待ち時間を少なくしている医院もあります。
駅前のクリニック等、飛び入りの急患や新患が多い診療所では、症状等が登録できる新患・初診予約機能が充実したシステムの導入によって、患者数を増やしている事例もあります。
予約システムの浸透に伴い、システム自体の発展だけでなく、その活用方法のノウハウも蓄積されています。これから導入される医院だけでなく、既に導入されている医院においても、より患者さんとスタッフの利便性を追求するために、新しいシステムを研究する価値はありそうです。
導入する際は、導入時、導入後のスタッフの負担、接遇や電話対応を含めたマニュアルの作成など、システム面だけでなく、検討すべき事項はいろいろありますので、そのあたりも含めて研究されてみては?と思います。