更新日:2017年7月18日 / 山田
来年、平成30年は介護報酬改正の年です。
前回の介護報酬改正の平成27年4月の時は、小規模デイサービスの基本報酬が約10%削減されました。
さらに平成28年4月からは地域密着型に移行。
平成29年4月からは、市町村の総合事業が全市町村で始まった為、要支援の方は基本的にはデイサービスから外れました。
そのような流れの中で、来年の改正でも基本報酬は下げられる見込みです。
今後の改正の論点として厚生労働省で議論されているのは
・介護する人の負担軽減(仕事と介護の両立)の為、長時間のサービス利用
・効果的な機能訓練を実施し利用者の要介護度の改善または維持
をデイサービスでどのように担うのか、です。
ここから想定されるのは
・延長加算の増加または時間区分の新設
・個別機能訓練加算等の機能訓練加算の増加または加算の新設
ということになります。
ただ、介護保険も医療保険と同様、財源の確保は難しい状況です。
国としても介護報酬、特にその中でも利用割合の多いデイサービスについては、報酬の適正化(要は削減)を指示しています。
財源の増額が見込めないとなれば、今の財源の中でやり繰りするしかありません。
上記のような課題をクリアする為にも、加算の増加、新設は必須です。
では、その加算の財源はどこから確保するのか?
基本報酬の削減によってしかないことになります。
今までと同じことをしている事業所については、基本報酬の削減による報酬の適正化、
機能訓練や長時間のサービス提供を積極的に行う事業所は、加算を算定し今までの売上を維持または増加させることができることになります。
しかし、機能訓練、長時間のサービス提供をする為には、今まで以上のスタッフを用意しなければ実現できません。
そうなるとスタッフの確保が急務ということになります。
介護業界だけでなく、どの事業でも人手不足は変わりません。
自社の採用戦略、計画を、今から検討しておかないと、改正によって報酬が削減されただけということになってしまうかもしれません。