平成29年度税制改正大綱 配偶者控除

更新日:2016年12月14日 / 山田

平成29年度の税制改正大綱が、発表されています。

 

詳細は自民党のホームページなどから確認できます。

 

ニュースでもやっているのでご存じの方が多いと思いますが
目玉の改正は「配偶者控除」ということでしょう。

 

改正のポイントは2つ

 

①収入の多い方の年収制限ができたこと
②収入の少ない方の上限が上がったこと

 

です。

 

①収入による制限
今まで収入の多い方(一般的には夫だと思いますので、以下夫としてます)の年収制限はありませんでしたが、今後は所得900万円を超えると控除額がだんだんと少なくなり、1,000万円を超えると適用できなくなりました。

これは所得で判断します。年収とは違います。

 

給与でお金をもらう場合、「給与所得控除」という自動的に経費として認められる制度がある為、年収=所得とはなりません。

 

給与所得控除の金額は、年収によって徐々に金額も上がりますが、年収1,000万円を超えると一律220万円(平成29年以降の場合)となります。

 

所得が1,000万円を超えるかどうかは、給与所得控除を引いた後で考えますので、1,000万円+220万円=1,220万円以上の年収の人ということになります。

 

月100万円以上もらっている人は、配偶者が専業主婦であってもやっていけるでしょ?ということなんだと思いました。

 

②妻の収入上限が上がった
上記の配偶者控除は今までと同様で、妻の年収103万円までしか適用になりません。

 

では何が変わったかというと、「配偶者特別控除」です。

 

ややこしいですが、妻の年収が103万円を超えたからといって、いきなり控除額がゼロになるのでは、税金の負担が大きいので、いきなりゼロにするのではなく、控除額もだんだんと少なくしましょうという制度です。

 

この配偶者特別控除が適用される金額の設定が変わります。

 

妻の年収で103万円~150万円までは、夫の控除額が配偶者控除と同じ38万円となります。

 

ですので、年収103万円の壁が150万円に上がったという理屈です。

 

ただし、こちらも夫の所得900万円を超えると控除額が少なくなり、1,000万円を超えると控除額ゼロになります。

 

 

いずれも平成30年から適用になります。

 

 

税金はこのように変わりますが、会社の扶養手当の支給条件が妻の年収103万円以下であったりしますので、その辺はお勤めの会社に確認が必要です。